人見知りの飲み会術:空気のような存在感で切り抜ける!

Published / by mimijiro

人見知りの会社員には辛い季節がやってきました。そう、年末年始の忘年会、新年会を皮切りに、新年度の歓送迎会まで続く怒涛の飲み会シーズンです。

みみじろーのパート先でも、ついに忘年会の出欠表が回ってきました。セミリタイアしたとはいえ、パート中は雇われの身。まだ社会人のしがらみをゼロにすることはできないようです。

下戸で人見知りなうえに、聴覚や嗅覚が過敏気味のみみじろー。飲み会が苦手な理由は数え切れないほどあります。

  • 大勢の人が飲んで騒ぐだけのために集まる必要性が理解できない
  • 表なのに、「欠」の選択肢は残されていないような圧力を感じる
  • 普段あまり話さない人とでも、楽しく話さないといけない
  • 職場の人との共通の話題は「仕事」なのに、飲み会で仕事の話はNGとか無理
  • お酒と食べ物とタバコの混在した臭いを吸い続けるのが苦痛
  • 大声の話し声、グラスのぶつかり合う音などの音が洪水のように襲いかかってくる
  • 飲めないので、理性を失って辛さをごまかすことができない

”自分にとっては苦痛でしかない飲み会”に、”出席して楽しそうに過ごす”という矛盾が不快なのですね。(心理学では認知的不協和というようです)

今回のテーマは、辛く苦しい飲み会を、最小ダメージでやり過ごす方法
1.飲み会前・2.飲み会中・3.飲み会後の3段階で、みみじろーが実践しているコツをご紹介します。


1. 飲み会前のコツ:出欠表を制するものは飲み会を制す!

飲み会との闘いは、「出欠表」の記入時点から始まっているといっても過言ではありません。断るのも気まずいけど、参加するのも気が重い。出口のない悩みを整理すると、次のようになります。

  • バツ(欠席)にした場合
    出欠確認から当日まで「みみじろーさん、忘年会…あ。欠席?なんか用事あるの?」という微妙な会話に耐える必要があります。会話の相手が幹事さんだったり、飲み会が苦手なのに出席する人だとさらに後ろめたいです。

  • マル(出席)にした場合
    当日まで「ああしんどいな飲み会。断ればよかった」と後悔し続けます。当日はさらに後悔します。飲み会が終わっても数日疲れが抜けず、やっぱり後悔します。

断ったあとの一時の気まずさと、出席を決めたあとに延々と続く後悔の大きさは比べ物になりません。

できることなら、一瞬だけ勇気を振り絞って出欠欄にバツをつけましょう。会社の人は、当日が終わってしまえば誰が参加したかなんて全く気にしないのです。

もちろんそんな簡単に断れるなら、悩む必要はありません。

「年に1回、全ての部署が集まります!」等そこはかとない同調圧力がにじむ文面、とてもお世話になった上司や先輩の送別会、「女(子)会(断ると本当に怖い)」…

”これは出席しないとヤバイ”と判断したら、覚悟を決めて震える手で「マル」をつけます。あとは迷いを打ち消すために、自分に「この飲み会に出席することは価値があるんだ」と言い聞かせます。

自分の行動(飲み会に出席する)と、自分の認知(飲み会に行きたい・価値がある)を一致させて認知的不協和を解消するのです。

(番外編:波風立てず飲み会をかわす裏技)

この裏技は「全員で日程調整をして開催日を決めるときだけ使用できる」という条件があります。

日程調整アプリでも、回覧でも、みんなの出欠がだいたい出揃った頃にそっと意思表示をします。もちろん参加者の少ない日にマル(出席)、参加者の多い日にバツ(欠席)ですよ。

日程調整アプリなら締め切り間際に記入すればいいだけですが、紙の回覧の場合は「予定確認してあとで書きますね」と笑顔で次の人に回し、順番を後ろにしてもらいましょう。

開催日は参加者の多い日に決まるはずです。誰かに聞かれたら「その日だけどうしても外せない用事があって…残念です」と奥ゆかしく目を伏せればOKです。


2. 飲み会当日のコツ:空気のようにその場に馴染む!

以前は「当日何を話していいかわからない」を克服しようと頑張っていました。事前に楽しい話題を考えたりもしましたが、徒労に終わりました。みみじろーが話を披露する機会はほとんど訪れなかったのです。

話題よりも大事なのは「楽しそうな雰囲気」。小粋なトークは得意な人に任せて、笑顔で「今年も一年お疲れさまでした!」と挨拶ができれば良しと考えています。最初のひとことさえ交わしてしまえば、あとは穏やかな笑顔と相槌だけでどうにかなります。

飲める人は、笑顔でビールを注ぎ交わせば十分です。お酒が入って緊張がほぐれれば、少し過ごしやすくなるかもしれません。

もう一つ重要なことは、当日の「ポジショニング」

飲み会の日は、早めに会場に行きましょう。座る位置次第で、自分の存在感がまったく変わってしまうのです。

選びたいのは、通路側の席。
ですが、わざわざ早めに会場に着いて最も下座(入り口の一番隅の席)を死守するのはおすすめではありません。「私本当は参加したくないんです」と主張しているようなものです。

また、一番下座のテーブルは、幹事さんの会計用に使われたり、喫煙所に使われることもあるという点でも避けたほうが無難でしょう。

オススメは、入り口から2〜3つ目のテーブルの一番通路側。

この席のメリットは

  • 密集したお酒のニオイや話し声に囲まれずに済む
  • 店員さんへの注文や、料理の受け渡しに協力すれば参加している雰囲気がでる
  • トイレに行くふりをして席を立ちやすい(注意:戻ってくると誰かに奪われている可能性大)
  • なんとなく全体を見回して笑顔でうなずく姿が同席の人によく見える

席決めがくじ引き制で、運悪く上座や中央の席が当たってしまったら、最初の30分間だけ笑顔でお酒を注ぎながら我慢しましょう。

ほどよく場が温まってきたら、トイレに行くふりをして一度席を立ちます。戻ってくる頃には大体元の席は誰かに奪われていますから、入り口近くの空いている席に座れば大丈夫です。

飲めなくても、話せなくても空気のようにその場にそっと溶け込むことのできる位置にいることで、飲み会の居心地はだいぶ変わります。一次会直後のフェードアウトもしやすくなるのです。


3. 飲み会後の過ごし方:任務完了!心と体のケアは十分に

もちろん二次会はキャンセル。みんながバラバラに会場を出始めるときが離脱のタイミング。同じテーブルの人にそっと頭を下げて、何事もなかったように帰宅します。

帰ったら、ゆっくりお風呂に入って、髪と体を念入りに洗います。髪にしみついたタバコの臭いを落とし、さっぱりとして気持ちを切り替えるのが、みみじろー流の「飲み会が終わった」儀式です。

愛用品の「ハナぴゅあ」(鼻洗浄スプレー)で、鼻の奥についているお酒とタバコの臭いも撃退するのも忘れません。

そのあとは部屋を暗めにして、テレビなどの音がない場所でゴロゴロします。密なコミュニケーションを乗り越えて、脳はとても興奮し疲れています。余計な刺激を与えないように、優しく、優しく。間違っても一人カラオケなどは禁物です。

この年齢になると、気持ちと体の疲れは一晩眠った程度ではとれないことを実感しています。

翌日が休日なら、自然に目がさめるまでゆっくりと寝て、朝食はインスタントのお粥。日中は人混みを避けて静かに自宅で過ごします。

夕方以降には、徐々に疲れ切ってどんよりした感覚が和らいでくるので、もう一晩しっかり睡眠をとればだいぶ気力・体力共回復します。

「油断するな!回復するまでが飲み会だ!」と自分に言い聞かせて、早めに横になりましょう。


創意工夫を重ねた「飲み会(を乗り切る)大作戦」。それでも気の重さは変わりません。

この季節が来ると、「はやくアーリーリタイアして飲み会が関係ない暮らしになりたい」と強く強く願うのです。