あんこ好きにおすすめの本3冊!〜あんこの奥深さから手土産の紹介まで!

Published / by mimijiro

日々、近所のおいしいあんこのお菓子開拓に余念のないみみじろー夫妻。

今回は、少し目線を変えて、あんこ好きによるあんこ好きのための書籍についてのお話です。

読んでみると、ただ食べるだけではわからなかった、深いあんこの世界があることを知り、ますますハマっています。


1. 関西のあんこのお菓子を知るならこの一冊

あんこの本 何度でも食べたい (姜 尚美 著)」

お店の人との対話が聞こえてくるようで、まるで短編の随筆集みたいな楽しさ。
自家製のあんこに対する、職人さんの思いが伝わってきます。

しっとりとした和菓子の写真と一緒に、職人さんたちの写真が載っており、まさに作り手の顔が見える一冊です。

関西(特に京都)のお店が多いため、関西方面に旅するときには必携ですね。京都に旅行したら、どのお店も行ってみたい…旅行欲がかき立てられます。

和菓子やさんだけではなく、食堂やお蕎麦屋さんのあんこ料理(?)の紹介もあり、楽しくなりました。

東京の神保町にある『松翁』。時々食べに行くおいしいお蕎麦やさんですが、あんこの蕎麦がきが掲載されていてびっくり。そのメニューの存在を知らなかった…。ぜひ今度食べに行きたいです。

最後の方に、『あんこの栞』という章があり、あんこに関する目からウロコのお話が書かれています。

特に驚いたのは、あんこの種類!普段何気なく使っている『つぶあん』と『こしあん』。

  • 粒あん:小豆の粒をつぶさぬように煮た後、甘みを加えたもの。(以下略)
  • つぶしあん:小豆がつぶれるまで煮て、皮をそのまま残して甘みを加えたもの。
  • こしあん:生あんに砂糖液を加えて練り上げたもの。(生あん:煮た小豆から皮を取り水でさらした後、水分を搾ったもの)
  • 小倉あん:こしあんに蜜煮した小豆を混ぜ込んだもの。あるいは粒あん、つぶしあんを指すこともある。

「こしあん」以外は、ぜんぶひとくくりに「粒あん」だと思っていました。あんこ好きとして恥ずかしい…。

そんな新しい知識も得られる本でした。


2. あんこ好きプロ集団によるあんこ好きのための一冊

あんこ読本 あんこなしでは生きられない (和菓子好き委員会あんこ部 著)」

まず、気になったのは著者名。和菓子好き委員会あんこ部ってなに?みみじろーも入部できるのでしょうか?

(著者略歴)
あんこをこよなく愛する、編集者、ライター、イラストレーターを中心に結成。
月に一度、それぞれお気に入りのあんこ菓子を持ち寄り、”マイベストあんこ”談義に花を咲かせている。(以下略)

…どうやら庶民が入部できるような集まりではなさそうです。

さすが、あんこ好きな本のプロフェッショナルたちが総力を結集した一冊。あんこ作り〜商品のプロセスを撮影した写真の数々。食欲をそそられます。

お店の方のインタビューからは、あんこへのこだわり、愛情が伝わってきます。読んでいるだけで幸せになります。

東京在住のみみじろーとしては、東京のお店がたくさん掲載されているのが嬉しいです。

大好きな『松嶋屋(泉岳寺)』の大福。寒い時期に恋しくなる『竹むら(神田)』の粟ぜんざい。よく食べているお店は「また食べたい!」、食べたことのないお店は「食べに行ってみたい!」食欲と想像力をかきたてられます。

どら焼き・大福など和菓子の種類に合わせて、お茶の淹れ方やコーヒー豆(!)を提案する『あんこ相性診断』、デパ地下で購入できるあんこ和菓子を紹介した『デパ地下 ご当地あんこ巡り』などの豆知識も楽しいです。

あんこの和菓子が、もっともっと身近になる本でした。


3. たい焼きこそ正義!な一冊

東京のたい焼き ほぼ百匹手帖 (イワイ サトシ 著)」

2年以上の時間をかけて、東京の200軒以上のたい焼き屋さんをめぐり、3000匹(尾?)以上のたい焼きを食した筆者による渾身の『たい焼き本』。溢れるたい焼き愛が余すところなく表現されています。

みみじろーにとってのたい焼きの原点は、「屋台のたい焼き」。夏祭りや家族と買い物に行った時にだけ食べられる、身近な、でも少しだけ特別なおやつです。

たい焼きを手に取った時の、かすかに甘くて香ばしい香り、あんこの「熱っ!!」なホクホク感。そんな気持ちの高まりを思い出させてくれる一冊です。

記載されているたい焼き屋さんは、本当に東京全域、23区、多摩地区はもちろん、島嶼地域のたい焼き屋さんまで取材されています。近所のお店もたくさん載っていて、オットのこたぬきさんと一緒に「あっ、ここ食べたいね!」と一緒に楽しめました。

「道行きもたい焼きの味です」

前書きの言葉通り、どのお店も、たどりつくまでの道行きが書いてあり、季節や街の雰囲気が感じられます。読みながら一緒に買い歩きをしているようでわくわくしました。

すべてのたい焼きは、それぞれの楽しみ方があって、全部おいしいんだ!そんなアツイ気持ちが伝わってくる本でした。


いつも行く近所の和菓子やさんも嬉しいものですが、本を片手に、気になる和菓子やさんを巡るのもまた楽しそうです。

夫婦でアーリーリタイア後にやりたいことリスト」に、またひとつ追加の項目が増えましたよ。