HSP(敏感すぎる人):仕事に疲れた!何もしたくないときの回復術

Published / by mimijiro

前回、HSP(敏感すぎる人)の職場での疲れやすさと予防方法について書きました。

今回はその続き。

がんばって予防しても疲れが溜まってしまった時の回復方法について考えます。


疲れた時は疲労度に合わせて回復術を選ぶ!


1. カラダの回復編:とりあえず休む!話はそれからだ。

最初に『HSPの疲れは脳の疲労感』と書きましたが、脳だって人体の一部です。

落ち込んだり、神経が高ぶっているときに、無理やり気分を変えようとしても上手くいきません。そんなときは、気持ちをどうにかするのは後回し。とりあえず体を休ませます。

物理的な働きかけで、体の緊張をほぐし、体力が戻れば、自然に気持ちのケアをする余力が生まれると感じています。

○ (疲労度:高/とにかく眠る。睡眠は脳と体の特効薬)

神経が疲れて涙がポロポロ出ているときも、身体中が緊張して全身こわばっているときも、間違いなく効果があるのは睡眠。

疲れるほど「休んでいる場合じゃない。少しでもブログをすすめて、あっ掃除も終わらせなきゃ」そんな悪魔の囁きが聞こえてきますが、耳をふさいで、寝る!眠れなくてもとりあえず横になる!ダンコたる決意が必要です。

脳が休息できるのは眠っている間だけです。ありとあらゆる手段を使って、なりふり構わず寝ることを頑張っています。

>>> 疲れているのに眠れない!敏感すぎる人(HSP)のための「厳選」快眠アイテム

○ (疲労度:低〜中/体を補修するために栄養摂取!ビタミン類が効果的)

疲れていると、つい栄養摂取がおろそかになりがち。
作るのも、食べるのも嫌になって、そのへんにある手軽な炭水化物(パンとかおせんべい)を口に押し込んで、「食べた。以上。」となってしまいます。

横になるだけで精一杯の時は仕方ないのですが、栄養素が足りなければ体は回復しません。特にビタミン!体の疲労物質を取り除き、体をつくる役割を担ってくれます。

意識してビタミン類を毎日補充し始めたら、回復しやすくなった気がしています。

睡眠をとって、何か食べようという気力が出てきた時のために、マルチビタミンゼリー、果物など、手軽なビタミン源を常備しています。

少し元気が出てきたら、『完全食COMP』で栄養バランスを整えたり、もっと元気になったらお肉で体力を補充します。

>>> 面倒な食事づくりを一瞬で!『完全食COMP』という選択

○ (疲労度:低〜中/お風呂でマッサージ!凝り固まった筋肉をほぐす)

心底疲れているときの入浴は、汚れを落として体を温める程度にとどめ、無駄にエネルギーを消費しないようにしています。

お疲れ気味ぐらいなら、のんびりお湯につかってリフレッシュタイム。
お湯の中で足首や手首を回したり、凝った肩や背中をシャワーでマッサージしたり。
洋梨の香りのクリームバスで、頭皮マッサージをしつつ髪をトリートメントするのもすっきりします。

マッサージする元気がない時は、浴室の電気を消し、脱衣所の明かりだけにして、薄暗い中でゆっくりお湯に浸かります。じっとしているだけでも、なんとなくリラックス効果が感じられるのです。

○ (疲労度:低/軽い運動や外出で体をリフレッシュ!)

外出できるほどに体力と気力が回復してきたら、無理のない範囲で出かけたり、ストレッチをしたりして体を整えます。

みみじろーの無理のない範囲は、『人ごみではない』、『車や工事の騒音に悩まされない』、『見るものが多すぎない』、『行き先が何箇所にもならない』ぐらいの条件を満たしている場所です。

大したことないように思えますが、都心でこの条件を満たすのは意外と難しい!多少の刺激には目をつぶり、日々理想のさんぽ道を開拓しています。

泳ぐことも好きです。しんと静かな水中で、思い切り体を伸ばして水を切るのはとても気持ちがいいものです。
プール後の塩素臭だけは辛いので、シャンプー、ボディソープが使えるプールが近くにあるといいなあ。


2. ココロの回復編:難しく考えない!”気分のいい感覚”をつかむ。

仕事でちょっとしたミスをした、会議で意見が対立した、いくらでも心が落ち込んで打ちのめされる場面はたくさんあります。

そんなとき、前向きに気持ちを切り替えられればそれに越したことはありません。ネガティブな考えを切り替える回復の呪文もいくつか用意しています。

それでも、人間関係で受けた気持ちのダメージを回復するのには時間がかかります。無理にポジティブに転換することが逆にエネルギーの消耗につながる場合もあります。

クヨクヨしてしまう状況から脱出するには、プラス思考よりも、プラスの感情やプラスの感覚を意識するほうが効果的です。
「敏感すぎる自分」を好きになれる本 より引用

そう。これです。無理やり『前向きに考えなければ』と思うよりも、1.好きな感覚を取り入れて気持ちを落ち着かせる→2.無理ない範囲で考えを切り替える、の順番の方がうまくいくことが多いことに気づきました。

○ (疲労度:高/好きな動画を眺める)

気持ちが落ち込んで疲れ切っているときは、本を読む、ブログを書くなどの主体的な活動はとても無理。かといって、何もしなければぐるぐる落ち込みのループにはまっていく可能性が高いです。

テレビや動画の画面なら、ぼ〜っと無気力眺めているだけでもなんとなく気が紛れます。
電気を消し、部屋を薄暗くすれば、さらに楽に見ることができます。

<みみじろー的「気もちが落ち着く動画ベスト3」発表!>

  1. 横浜ベイスターズの試合
    シーズン中は、なんといってもこれ。勝手も負けても、大好きなチームの選手が頑張る姿は心躍るものです。シーズンオフは、録り貯めた『ベイスターズ・ベストゲーム・セレクト』を流して、なんども感動しています。

  2. 猫かウサギの動画
    もふもふした生き物が動いているのを見るだけで気持ちがおだやかになります。本当に疲れている時には、無音で延々と流しています。

  3. 孤独のグルメ
    ご存知の方も多いのでは。俳優の松重 豊さんが演じる「井之頭 五郎」が、ひたすら一人ご飯を食べる番組です。
    小難しいストーリーも、複雑な人間関係も、無駄な盛り上がりもありません。五郎さんの脳内つぶやきと食べ物に集中しているうちに、心が静かになっていきます。

○ (疲労度:高/花や空を見る)

都心の狭い空でも、さわやかな青を見ると気持ちがすこし上がります。「上を見上げる」動作もいい方に影響しているのかもしれません。

きれいな花や緑も、眺めるだけで落ち着いた気持ちになります。

近くの公園に見に行く元気もない時は、スマホに保存した花の写真の数々を眺めてうっとりしています。


(スマホには、空と花をテーマにした写真がたくさん入っています!)

○ (疲労度:低〜中/アロマや音楽でリラックス)

音やニオイに敏感な性質のため、音楽やアロマは、ある程度気力が回復していないと逆効果になる場合もあるのですが、「音楽を聴きたいな」「アロマオイルでも使おうかな」そう思ったときに自然に使えば効果的です。

自分がどんな音楽や、香りを選ぶかで回復度合いを知ることもできます。

歌入りの曲は、少し回復してきた時。テンポの速い曲や、新しいアーティストの曲に気が向いたらうんと元気になったと思えます。

ハーブ系のアロマが魅力的なあいだは、「もう少し休みたい」のサイン。元気になると、柑橘系の香りを心地よく感じます。

○ (疲労度:低/気持ちを切り替える呪文発動!)

ゆっくり休んで、気力(MP)が溜まってきたら、ようやく回復の呪文の出番です。

よく使う呪文は主に3つ

  1.  人の記憶は鉛筆書き
    脳科学医が教える他人に敏感すぎる人がラクに生きる方法(高田明和 著) の一節です。同僚とのささいな会話を思い出して落ち込むときは、「相手はそんなに気にしていない。もう忘れている筈。人の心は鉛筆書き」と唱えています。
    >>> 人見知りの会話術:「人の記憶は鉛筆書き」

  2. 今も普通に生きている
    仕事でうまくいかないことがあったときに、よく使うフレーズです。今までの人生だって思い出したくもない失敗がたくさんありました。そんな経験があったって、今も普通に食べて寝て仕事をしています。ミスや失敗程度で終わるほど、人生はヤワじゃありません。

  3. “Earth in the universe!”(宇宙から見たら地球だって小さい)
    究極魔法っぽいです。自分が見上げる空には、何千年も前に滅んだ星の光が届いているのに、星の存亡なんて意識にも上がりません。宇宙の視点になれば、地球も同じくらい小さな存在。そのさらに片隅の片隅にいる自分の落ち込みなんて、あまりに小さすぎて笑えてきます。


刺激に敏感で、人付き合いに疲れやすくたって、あくまでも普通の生活人。

仕事に限らず、疲れを覚悟であえて無理する場面はたくさんあります。

大きな音は苦手でも、たまにはハマスタでベイスターズを応援したいし、人混みでも、好きな画家の美術展ならやっぱり見たい。

大勢の会食が苦手でも、大切な人のお祝いの会なら、できるだけその人にとって心地よく、楽しい時間にしたい。

どんなに対立的な議論が苦手でも、自分が「お客さんのためになんとか成功させたい!」と思う企画なら、気合を入れてうまくまとめたい。

HSPを気にしすぎず、当たり前に生活する。そのための予防法であり、回復術だと自分に言い聞かせています。

予防と回復の具体的な方法は人それぞれ。

自分が「これなら疲れている時もリラックスできる」と思える手段を可能な限りストックしておくことが大事だと感じました。

ゴロゴロしていても大丈夫、落ち込んだまま虚ろな目でテレビの画面をみていても大丈夫。
ぜんぶ明日からまた生きていくための前向きな準備なのですから。